福井市照手4丁目のステンドグラス作家、永田美保子さんの個展が、6月28日から7月1日まで照手1丁目の旧料亭「藤の家五雲閣」で開催されました。永田さんがフランス滞在中に制作した初期の作品から最近の作品まで約50点が和室や廊下などに展示され、多くの人が訪れて豪華な木造和風料亭建築の中でステンドグラスの魅力を堪能していました。
永田さんは照手4の工房「すてんどぐらす・オリビエ」を運営し、県内外で数多くの公共施設や教会、住宅などのステンドグラスを手掛けています。展示された作品の多くは、欧州で伝統的に受け継がれてれてきた、ガラスに顔料で絵付けしたガラスペインティングの技法で制作されています。会場となった藤の家五雲閣は、明治43年に創業した歴史ある料亭で、名士や文化人が集う社交の場として栄えました。福井震災後に再建され、2階には能舞台があり、昭和38年には三笠宮殿下・妃殿下が来訪されました。近年は公開されていませんが、親族とともに五雲閣を所有する永田さんは「今後も展示会などを開催し、地域の文化の発展に貢献したい」と話しています。